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筑波大学の研究室紹介

【平和研究・憲法学の秋山肇研究室】あらゆる国と地域の境界を超えて―「明るい世界」の実現のために―

2025.03.01

平和研究・憲法学

担当教員: 秋山 肇助教

2022年度、2024年度に本学BEST FACULTY MEMBERとして選出された秋山 肇助教の研究室。人文社会科学を中心として様々な専門分野を持った学生が集まり、各々の研究に関する議論を重ねている。年齢や国籍、そして専門分野を超えた多様性が当該研究室の大きな特徴であり、そのような多様性から生じる学際的な指摘が飛び交うことも特筆すべき点である。

【博士インタビュー】
人文社会ビジネス科学学術院人文社会科学研究群(博士後期課程)国際公共政策学位プログラム
博士後期課程1年
上野 流星さん

Q:秋山先生の研究室にはどのようなきっかけで繋がりましたか。

上野さん:秋山先生の研究室には、博士前期課程の頃に入り、引き続き博士後期課程でも指導教員をお願いしている状況です。
秋山先生と私は、「平和学」という共通の学問的基盤を持つ 一方、専門性は大きく異なります 。秋山先生は無国籍研究を、私はクィア(性的少数者)に関する研究をしています。私がそのような背景を持ちながらもこの研究室を選んだ理由は、問題を構造的にとらえて批判的に分析するという秋山先生の考え方が私と似ているためです。異なる専門性を持ちながらも似ている 考え方があるからこそ、広い視点から構造的に研究内容を詰めることができます 。

Q:研究室の雰囲気はいかがですか。

上野さん:研究室の雰囲気は、一言で表すと「明るい」と思います。それは学生同士の仲が良いというだけではなく、年齢や国籍、専門性が多様であるからこそ、お互いの違いを認めて尊重し合い、積極的に、率直な率直に 意見が述べられるような場所だという意味です。言い換えれば、自分らしくいられるような雰囲気がこの研究室には あると思います。

Q:博士後期課程に進学しようと思ったのはなぜですか。また、いつ頃からそのように考えていましたか。

上野さん:博士後期課程へ進学した理由は、学問を通して平和への貢献を行うためです。大学院という研究環境の整った場所を起点として自身の専門性を深めつつも、異なる分野の人と関わることで見識を広げようと考えています。
そもそも私が平和学、特に貧困や差別という構造的暴力へ関心を持つようになったきっかけは、私自身がクィアの個人として人生を通して経験したマイクロアグレッションや、大学の頃にバックパッカーとしてアジアの様々な国を旅して見聞きした社会問題から来ています。学問に は、このような社会問題を可視化し、説明し、解決することができる力があると考えています。そのため、私は研究者となり、学問を通して平和に貢献できればと考えました。

Q:ご自身が見聞きし、また味わう中で抱いた課題感や社会問題を、学問を通して解決することを強く望まれているのですね。では、「研究者の卵」とも言える博士後期課程学生が持つ強みは何だと思いますか。

上野さん:博士後期課程学生 の多くは自身の立場が固まっていないと思います。その自由な 状況を逆手に取り、研究やそれ以外においても、失敗を恐れずに様々なことに挑戦する行動力があれば、それは強みとなると思います。

Q:貴重なお話をありがとうございました。最後に、今後のキャリアについて計画や展望があれば教えてください。

上野さん:研究に関しては、クィアに関する学際的な研究を続けたいと考えています。
そのためにも、今ある人脈を大切にしつつ、引き続き広げていきます。 同時に、日本のクィア・スタディーズの研究者が様々な分野に分散しており、また学会もないために固定的なネットワークを持っていないという現状を打破するために、日本のクィア・スタディーズの研究者のネットワークも強化したいと考えています。
どのような形であれ、様々なことに挑戦しつつ、学問を通して平和に貢献できればと考えています。

人文科学系の研究室紹介は今回が初めてです。

インタビューを担当したPhD×FUTURE.スタッフも人文系博士課程に身を置いていたので、八面六臂の活躍をされている秋山先生や学生たちの姿を見聞きすると万感の思いが込み上がります。

大学の源流とも言えるアカデメイアの雰囲気さながら、学術的な議論が活発に飛び交っている研究室での研究は、非常にスリリングなものでしょう。

興味がある方はぜひ公開授業や論文などを通して当研究室の持つ<明るさ>に触れてみてください!