TOPICS

トピックス

イベントのまとめと感想

”わたしらしい”研究者ウェルビーイングワークショップ(大橋正明):研究支援者の目

2024.12.12

去る12月5日(木)に国際会議場で実施した掲題のイベントについて、いつもと違った視点から報告記事をアップします。

今回の著者は、筑波大学社会人大学院等支援室で勤務されている大橋 正明さんです。

研究者を支援することに心を砕いている方で、ワークショップを通して大切にしている価値が再び浮かび上がってきたとおっしゃっていました。

研究することだけが博士人材の仕事ではありません!ワークショップの感想と共に研究支援の「醍醐味」についてもまとめてくださったので、ぜひお読みください。

—————————————————————————————————————————————————————

皆さん、こんにちは。筑波大学事務職員の大橋です。今回は、「わたしらしい研究者ウェルビーイングワークショップ」について、研究支援者という少し違った立場から報告します。

 

私は子供の頃から、何かを突き詰め、新たな価値を生み出す研究者という仕事に憧れていました。自分も研究者になれるかもと思い、筑波大学に入学しましたが、在学中は自身のやりたいことが中々見つからず、本当に研究者を目指すのかと考えていました。そんな中、身近な先生や先輩達の研究の話を聞いていた時、子供のころに覚えた研究に対するワクワク感を思い出したのです。そこで、自分が研究者になるのではなく、研究の支援という立場で、このような面白い研究をしている人たちのお手伝いができるのではと思い、大学職員になりました。現在、支援者としての知見を深めるため、仕事や大学院への進学などで、大学経営や政策について日々学んでいます。今回も、研究者の生の声を聞く機会になると思い参加しました。

 

本イベントでは、研究者の理想の一日を考え、理想が実現できない原因の悩みや障害を共有し、分野や立場を超えて解決策を議論しました。

研究時間の少なさやキャリアの不安定性など、政策として研究者の課題とされる論点が挙げられた一方で、先輩・後輩との関係や人脈、家族・余暇の時間とのバランス、研究に向かえない時のモチベーションなど、研究者の「人としての仕事・生活」に焦点を当てた話題も多くありました。これらは、自己実現・家族・健康など、個々が研究者として何を人生の価値とするのかによっても変わるものでした。

 

政策では、研究者の問題に対し時間やポスト・研究費の確保などの解決策を提示しており、私もそういう支援こそ重要と考えていました。しかし、こうした個々の理想や課題にアプローチしようと思うと、画一・形式的な支援だけではきっと収まりません。例えば、研究コミュニティ内の人脈をつなぐ、またはタイムマネジメントの補助など、個人の状況により即した支援・環境づくりもまた重要になるのだと感じました。

 

より高い熱意で研究活動を行ってもらうためにも、研究者という仕事が、自身の人生の価値や理想を満たせる職業であってほしいと思います。それはまた、私のように研究者に憧れ、ひいては目指す学生が増えることにもきっとつながるでしょう。支援者としてできることには限界もあるかもしれませんが、研究者の多様な理想に応える柔軟性と共感力に基づく支援が、今後重要になってくるのだと思いました。

(筑波大学社会人大学院等支援室 研究支援担当 大橋正明)