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イベントのまとめと感想

On-line group career session 2024 博士のおカネと研究と学振申請書(野村佳祐)

2025.02.21

博士を目指す学生を対象に、博士課程で必要なお金や研究生活、学振申請書の書き方について解説するイベントが開催されました!現役博士学生の野村がイベントの概要と感想をお伝えします!博士課程を目指す学生の皆さんにとって、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです!

 

<講師>

・エマージングテクノロジーズ 深澤 知憲 氏

・東京大学 准教授 吉田 塁 氏:

 

【博士課程で必要なお金と調達方法】

博士課程では、研究費、学費、生活費の3つが主な費用として発生します。

研究費 は、文献購入、学会参加、論文掲載料、試薬購入など、研究活動に必要な費用です。研究費の主な獲得先としては、大学からの配分、競争的研究資金(学振・科研費)、企業との共同研究、民間助成金などがあります。

学費 は、奨学金の活用や学費減免制度を利用することで負担を軽減できます。

生活費 は、奨励金(学振DC、JST-SPRINGなど)を活用することで賄うことができます。

 

【博士課程におけるキャリアプラン】

博士課程では、研究活動、教育活動、生計維持活動の3つをバランス良く行うことが重要です。

研究活動 は、次のポスト獲得に必須であり、質・量ともに求められます。

教育活動 は、教育歴として重要です。

生計維持活動 は、生活のために必須であり、研究時間を確保するためには、業務委託や民間リサーチャーなどの方法も考えられます。

 

【学振申請書の書き方とポイント】

学振(日本学術振興会)は、若手研究者を支援する制度であり、生活費と研究費が支給されます。学振に採択されることは、研究者としてのキャリアアップにもつながる可能性があるので、博士を目指す場合はぜひ申請しましょう。

 

学振申請書を書く際には、以下のポイントを押さえましょう。

  • 学振についてよく知る:制度の概要や目的、審査区分などを理解しましょう。
  • 審査員について知る:自分の研究分野がどの審査区分で審査されるのか、どのような専門家が審査するのかを把握しましょう。
  • わかりやすくロジカルに書く:専門用語を避け、専門家でなくても理解できるような文章を心がけましょう。
  • 申請書の指示に忠実に書く:指示された内容を網羅し、形式に沿って書きましょう。
  • 研究目的と方法の整合性を意識する:研究目的を明確にし、その目的を達成するための適切な方法を記述しましょう。

 

*博士課程へ進学するにあたっては、お金の問題だけでなく、博士修了後のキャリアプランや研究活動、学振申請書の作成など、様々な課題があり、今回のセミナーではこれらの課題を解決するためのヒントがあるように感じました。

 

【博士のお金の問題を解決するためにやったこと ~非学振の筆者の体験談~】

参考までに、筆者個人の体験談をまとめてみます。

私は元々、修士卒で民間企業に就職することだけを考えていて、M2の6月まで就活をしていました。しかし、なかなか意中の企業とご縁が無く、やってみたい研究テーマがあったこともあり、そこから博士進学に一気に切り替えました。

M2の6月ではもう学振DC1の申請期間は終わっていて、筑波大学にはJST-SPRING制度はあるものの、採択されるかどうかは博士に入ってからでないとわからないし、来年のお金どうなるんだろう・・・と不安だったのを覚えています。そこで私は、研究に尽力して積極的に学会発表をして実績を積み、JST-SPRING採用の可能性を少しでも高めることと並行して色々と行動しました。

 

・M2 11月 大学院の授業「博士のキャリアパス」で紹介されて知った、学術系クラウドファンディングacademistに応募して採択され、一般社会から生活費・研究費を募り始める(指導教員の了解のもとで)。

・M2 3月 JST-SPRINGの応募(研究計画書等を作成して申請) è 4月末に採択通知

・D1 4月初頭  日本学生支援機構貸与奨学金申請(学振, JST-SPRINGダメだったときのメインの収入源として)、授業料免除申請、民間の給付型奨学金6件応募 è うち1件の民間奨学金採用

 

幸運な事に自分は、JST-SPRING、民間奨学金、そして学振系クラウドファンディングから収入を得る事ができ、アルバイト等をせず研究に集中しながら生活を送る事ができています。修士時代の奨学金返済などもあり家計はカツカツですが…。お金の問題が解決されただけでなく、「自分に期待して投資してくれる人がいる」という事は本当に心の支えになりました。

 

確実に言えるのは、自分の行動次第で、博士期間中のお金の問題は解決できる、という事です。

自分で調べるのに限界を感じた場合は、大学のキャリア支援チームや支援室の学生支援担当に相談すると良いでしょう。

 

どうしても学振が博士進学の登竜門のように認知されていますが、他にいくらでも門戸は開かれています。本気で研究したい事があるのならば、仮に学振が不採択になっても博士を諦めないでほしいです。

 

共に博士界隈から社会を盛り上げる同志が増える事を楽しみにしています!!

 

文責 野村佳祐(生命農学学位プログラム博士後期課程2年)