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TGSW2024-①(永瀬大紀):進学した理由と自信の回復

2024.10.22

私にはこれまで、博士号取得者のロールモデル的存在がおりませんでした。ドクターの知り合いは、ほとんどが研究職や企業に就職しています。でも私には、そのような明確な取得後の志望がありません。強いて言うならば、色んな人とつながりをもって、セクシュアリティや障害等の枠組みに過度にとらわれず、みんなが幸せを共有し合えるような社会を創っていきたい、そのような概括的な価値観でおります。そのため、周囲の期待とは異なる自分の考え方に自信をもてずにおりました。

 

しかし今回、そんな私の将来像もまた、ひとつあって良いものなんだという、気づき・自信を得させてもらいました。それは1人の博士号取得者の経験のお話です。博士号を取ること・就職することのみを目的とせず、社会のため・人生のために常に学びを深め、社会貢献なさる姿勢に私は感銘を受けました。私も、自分の博士論文研究の目的・社会的意義を大切にして、今後も「何のため」という自身の原点を常に心に留めて、研究・活動に励んでいきたいです。

 

もう一つ印象に残っている、エピソードがあります。それは、日本人の博士課程学生の経済的問題です。一部の日本人学生の立派な夢が、経済的理由で埋もれてしまっている、そんな危機感を改めて認識しました。私も、博士課程進学時には、修士課程のために借りた多額のお金のこともあり、進学ついて最後まで悩み続けました。しかし、博士論文研究や社会活動を通して、社会のために、自分のために貢献したいとの気持ちで、最終的に進学を決意しました。そんな経験からも、博士課程進学を望む後輩たちが、経済的な理由で進学を断念せざるを得ないという社会状況は必ず変えていきたいです。今すぐに大きく貢献できるというわけではありませんが、私の中の一つの人生の課題として、向き合い続けていきたいと思います。

 

今回のテーマでもある「博士人材が拓く新しい時代」。私も、必ず博士号をとって社会に貢献し、後輩たちの道を切り拓いていきたいと、改めて決意をすることができました。今回ご講話くださったゲストの皆様に、心より感謝申し上げます。

(ヒューマン・ケア科学学位プログラム2年次 永瀬大紀)
※2024年度博士後期課程学生支援プロジェクト採用生